最近では、昔に比べるとAGAやFAGAの治療ができる頭髪専門クリニックが増えています。
頭髪専門クリニックだけではなく、皮膚科やドラッグストアでも発毛ローションなどが販売されており、治療を考えている方も多いと思います。

AGA治療において、有名な発毛成分と言えば「ミノキシジル」です。
市販で販売されている発毛ローションにも含まれていることが多く、手軽に手に入る為、使用したことがある方も多いようです。

ミノキシジルは元々薄毛治療のお薬として開発された訳ではなく、血圧を下げるお薬として使用されていました。
その作用とは別に、副作用として多毛が挙げられ、現在では薄毛治療のお薬としても使用されています。
薄毛が進行している方の頭皮は血液が十分に行き渡らず、栄養不足に陥り、ヘアサイクルが乱れた状態です。
ミノキシジルには、毛細血管を拡張させて血流を増やす作用があり、血流を増やすことによって、酸素や栄養が毛母細胞にまで行き渡り、発毛を促す効果があります。

ミノキシジルには抜け毛を抑える効果はない為、髪の成長を最も効果的に促進するには、ミノキシジル単体で服用するよりも、プロペシア(フィナステリド)と併用することが望ましいと言えます。

ミノキシジルには内服薬と外用薬があり、外用薬についてはネット販売や薬局でも購入できますが、内服薬については通常の医療機関では取り扱いをしているところは少なく、頭髪専門の医療機関で取り扱っていることがほとんどです。
ミノキシジルの内服薬を個人輸入し、自己流で服用されている方がいらっしゃいますが、医療機関以外で処方されていないお薬には何が含まれているか不透明で、安易に服用するのは危険ですので、ご注意下さい。
当院で処方しているミノキシジルは医師の管理の元、すべて正規品を用いておりますのでご安心下さい。
ミノキシジル内服薬は医師の指示のもと、容量用法を守り、服用するようにしましょう。

一方、抜け毛を抑える成分として「デュタステリド」も薄毛治療において非常に有効です。
抜け毛が起こる原因として、「ジヒドロテストステロン(DHT)」が深く関わっているといえます。
元々毛髪の育成を担う男性ホルモン「テストステロン」に対し、前頭部や後頭部などに存在する還元酵素「5α-リダクターゼ」が結びつくことにより、悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されてしまいます。
ジヒドロテストステロンはAGAにおける抜け毛の大きな原因である為、薄毛にならない為には、DHTの生成そのものを阻害する必要があります。
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型が存在し、Ⅰ型は側頭部や後頭部、前立腺などに多く存在し、Ⅱ型は生え際や前頭部、頭頂部に多く存在しています。
デュタステリドは、ジヒドロテストステロンの生成を減少させることができ、薄毛や抜け毛を改善する効果が期待できます。

当院では薄毛治療を行うにあたって、注入治療のみではなく、AGA治療薬の服用もお勧めすることが多いのですが、薬を飲むのに少し抵抗感がある方が多いように感じられます。
薬について理解し、正しい用量、用法で使用すれば副作用も無く、満足のいく結果を実感することができ、快適に過ごすことができるでしょう。

動画でもミノキシジルやフィナステリド(デュタステリド)について詳しく話していますので、是非ご覧ください。